唐草カービング講座 初級編(第3回)
カービングの練習(コインケース用)
カービングを始めたばかり、という方のための講座・第三弾!
今回はレザークラフトぱれっと【レザークラフト教室】で使用しているコインケース用の図案を、実際に基本刻印を使ってカービングしてみたいと思います。
※今回はカービング講座なので仕立て方法は省いています
●使用した工具
鉄筆
スーベルカッター(※刃は1mm、1.2mmの細い刃を使用しています)
WA染料(茶)
ウールパット
ニートフットオイル コンパウンド
レザーフィックス
スポンジ
アンティックダイ
●使用した刻印
べベラ(B701)
ペアシェーダー(P213)
カモフラージュ(C431)
バックグラウンド(A104)
シーダー(S632)
ミュールフット(U848)
ベンナー(V407)
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〜目次〜
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(1)図案を書き、トレースする
トレースフィルムやOPPなどを図案の上に置き濡らした革に鉄筆でトレースする
(2)カッティング
フラワーからカットする(図案の手前から)
刃を寝かせすぎて谷間にあとが残らないよう気をつける
>>カービング初級編【第1回】フラワー(ペタル)の練習を思い出そう!
一度刃を離すときは少し手前から刃の深さを変えないように注意する
>>フェードイン・フェードアウトを常に意識してカットしよう
トレースはあくまでも“めやす”。見た目に変な時はカットで修正しよう
>>トレースは結構ズレやすいそうなので全体を見ながらカットしていきましょう!
(3)刻印を打つ
★ペアシェーダー(P213)
図案が小さいときは とがっている方を使う
>>カットした線の少し内側を打つようにしましょう!
>>範囲が大きいところは 丸い部分を使って打つとやりやすいですよ
下に向かうにしたがってフェードアウト
★べベラ(B701)
奥行を出すためにツルのべベラから打つ
>>柄の手前から奥の順番で打ってしまうとカット線の近いところがつぶれてしまい
手前のべベラを打ち直すことになるのでべベラは柄の手前から奥へと打っていきましょう
>>カットラインのフェードアウトと同じようにべベラもフェードアウトを意識しましょう
>>カーブを打つときに、カーブをこえて打ってしまわないように
戻ったり指先を動かして角度をつけたりしながら調整して打ちましょう
>>フラワーは、花弁の奥行(※べベラを打つ方向)を間違えないように気をつけましょう!
★シーダー(S632)
薄くあとをつけてバランスを見たら、下の方が少し薄くなるように傾けて打つ
>>仮につけた“めやす”が少しずれても打てば消えてしまうのでやり直しながらバランスよく打ちましょう
>>なるべく隙間ができないように重なり合うところは半分だけ打つなど、工夫するとキレイに仕上がります
★カモフラージュ(C431)
絵柄の半分だけが出るように刻印を傾けて打つ
ツルの根元あたりに薄く弱く打っていく
★ベンナー(V407)
リーフの部分に打ったカモフラージュの外側に絵柄の半分が出るように傾けて打つ
リーフと花びらの根元にアクセント(ストップ)を入れる
★ミュールフット(U848)
ストップを入れたところに強弱をつけて3つ打つ
茎にも少しずつ弱めながら打つ
★バックグラウンド(A104)
端を合わせてはみださないように打つ
(4)デコレーションカット
デコレーションカットは特に決まりはないので製作者の好みでカットする
>>バックグラウンドは革が湿っていると打っても戻りやすく、
デコレーションカットは革が湿っている方がカットしやすいです
(5)染色
バックグラウンドで打った部分をWA染料(茶)で染める
>>筆は細めのほうが細かい部分を塗りやすいので良いです
(6)仕上げ
ウールパットにニートフットオイル コンパウンドをつけて全体に塗る
全体的に塗る(塗りすぎず若干色がつくかつかないか、くらい)
スポンジにレザーフィックスを浸し、絞らずに塗る(泡立たないようにするため)
>>泡立ってしまうと乾いた時に泡の空洞の箇所だけ塗りが少なくなってしまうので注意!
>>泡立ってしまった時はスポンジの乾いている方などで軽くたたくように泡を消していこう!
アンティックダイを刷毛を回しながら溝に沿って塗る
溝に染料が入りすぎてしまったときは刷毛の染料をなるべく取ってからかき出す
綿布やキッチンペーパーなどで水拭きをする
>>溝の中はあまり拭かずに表面を水拭きしましょう